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富山湾で漁獲される魚は、その種類の豊富さ・おいしさに定評があります。特に冬場には、脂の乗った『寒ブリ』や、『ズワイガニ』が有名で、春期に漁獲される『ホタルイカ』『シロエビ』などは、全国的にも知られています。富山湾は『豊穣の海』といっても大げさではありません。
この富山湾の豊かさは、実は富山湾の『特有な自然環境』によって生み出されているのです。 |
日本海の中心部富山湾 |
富山湾は、日本海側の中央に位置する大きな湾です。そして、太平洋岸の駿河湾・相模湾と並び日本では最も水深の深い湾のひとつです。3,000mクラスの日本アルプスが海岸まで迫り、幾筋もの急流が刻み込んだ急峻な地形が、そのまま海底に陥没し、約1,000mの深みを形成しています。大陸棚がほとんど無く、深い海が海岸近くまで迫り、そして、深い海谷が幾つも刻み込まれている。これが、富山湾を格好な『良漁場』としているのです。(画像が青くなるにつれ、深くなっていきます)
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暖流と日本海固有水 |
日本海に大きく突き出した能登半島を巡って、富山湾内に黒潮分流の対馬海流が流れ込んでいます。そのため、富山湾では暖流系の回遊魚も多く漁獲されます。また、大陸棚がとぼしく水深の深い富山湾の深海は、日本海固有水と呼ばれる深層水に満たされていて、寒流系の魚や、冷水を好む魚介類もたくさん漁獲されています。(画像の赤い部分が暖流、青い部分が寒流) |
豊かな自然環境がおいしい魚介類を育む |
また富山は世界でも珍しく海岸の目の前まで3,000mクラスの峰峰が迫り、そこを駆け下りる急流がいくつも湾内に流入しています。この急流は広々とした平野を形成し豊かな穀倉地帯を形成するとともに、山岳・森林の養分をたっぷり含んだ海を作り出しているのです。
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